多夫多妻制(一夫多妻・一妻多夫)という制度は実現可能か?

 

日本や他の先進国では少子化が進んでいますが、「夫婦が子供を産まなくなっている」からではなく、「結婚して夫婦になれない男女が増えている」ことが少子化の主な原因です

結婚できる人はちゃんと子供を作っているのだけど、その「結婚」ができない人が増えていて、それで少子化になっているのです。

情報社会である現在、人は様々な理想を知ってしまい、我慢ができなくなりました。

一人の男性と一人の女性がくっつくというモデル(一夫一妻制)が限界をむかえているのではないか?

少子化問題は一夫一妻制を見直すことで解決可能なのではないか?

と考える人は、日に日に多くなってきています。

今回は、「もし一夫一妻制をやめて多夫多妻制にしたらどうなるのか?」、それは実現可能なのか、そのメリット・デメリットを述べていきます。

「一夫多妻制」は当たり前に行われていた

ご存知の通り、昔の日本は一夫多妻制でした。

平安時代は「通い婚」で、男性は複数の元に通っていました。
戦国時代、武将は側室という公認の愛人がいました。
大正・昭和にも、妻とは別に「お妾さん」を囲っている人はざらにいました。

つい最近まで「一夫多妻」は当たり前のようにしてあったのです。

イスラム圏の国など、現在でも「一夫多妻」を採用しているところがあります。

また、「一夫一妻」よりも「一夫多妻」の共同体のほうが、出生率は圧倒的に高いのです。
それが、少子化時代に「一夫一妻制の復活」が主張される理由の一つでもあります。

なぜ「一夫多妻」になってしまうのか?

人は、放っておけば「一夫多妻」になりがちです。

それは、結局のところ、教育を受けていない自然状態の女性は、「浮気」をそこまで悪いものだと思わないのです。

現在は、「一夫一妻制」を維持するために、「浮気は最低なこと」という価値観が共有され、女性は「自分だけを愛してくれる人」を望むようになっています。

しかし、ほとんどの女性は本能的に、「自分だけを愛してくれる普通の人」よりも「複数の女性を好む優秀な人」を求めます。

「より優秀な子孫を残す」という本能に従えば、複数人を養えるくらい強い男性の妻の一人になり、その人のDNAを取り入れたほうが、特に魅力のない男性に一生懸命養われるよりマシだからです。

人間が本能のままにふるまえば、自然と一夫多妻になってしまうのです。

現に、つい最近まで(場合によっては今でも)、一夫多妻制が採用されてきたのです。

「一夫多妻」を押し進める危険は?

しかし、生き残ってきたのは、「極端な一夫多妻」ではなく「制限のある一夫多妻」でした。

側室や愛人をつくる際も、男は妻のご機嫌などを伺いながら、という形でおそるおそるやっていました。

イスラムでも、無制限の一夫多妻ではなく、妻は4人までで、しかも全員を同じ待遇にできなければ新しい妻を作ってはいけない、ということになっています。

このように、極端に女性が男性に集中するようなことがないようになっていました。

「なぜ極端な一夫多妻制がいけないのか」、そうなってしまうと、社会が成り立たなくなるからです。

妻も子供も持てない男性が一定以上社会に溢れてしまうと、その社会は不安定になって崩壊してしまいます。

よって、「勝者である男性」が女性を独り占めしないように、婚姻に制限を設け、やがては「一人の男に一人の女」という形になっていったのです。

男性はもともと不特定多数の女性とセックスしたいのですが、「浮気をする男はサイテー」という倫理観を植え付けられます。

女性はもともとトップクラスの男性のDNAが欲しいのですが、「自分だけを見てくれる男性と付き合わなければ女として負け」という価値観を植え付けられます。

こうやって、一夫一妻制が出来上がり、社会は安定期を迎えたのです。

「一夫一妻制」で保護されていたのは男性のほう?

一夫一妻制は、女性の人権が認められる過程で強固になっていったものであり、男性が好き勝手に他の女をつくらない、「女のための権利」というイメージがあります。

しかし、これは男性のためでもあり、特に「さえない男性」のための制度です。

女性から認められる上位の男性でなくとも、配偶者を得られるからこそ、平和が保たれるのです。

しかしその仕組は、現在は「未婚化・少子化」という形で、機能不全に陥っています。

だから、「一夫多妻をよみがえらせよう(安定が崩壊しない程度に)」となるのです。

「一妻多夫」はありうるのか?

今までは「一夫多妻」について述べてきましたが、一人の妻がたくさんの夫を持つ「一妻多夫」というのは、ありうるのでしょうか?

生殖の際に、男性は一瞬で済みますが、女性は長い間、身体を変形させてまで、出産という難事に挑む必要があります。
また、女性がたくさんの夫を持ってしまうと、誰が父親なのかわからなくなってしまいます。

「一妻多夫」というは、ほとんどメリットがなく、なかなか成立しにくいものと言えます。

一部の地域や時代で、「乱婚」のような、父親が誰かわからなくなるような共同体はありますが、それほど多くはないようです。

一方で、出産が介在しなければ、たくさんの男性に女性が養われる世界は存在します。
「性風俗産業」が代表的ですが、「アイドルグループ」や、「SHOWROOM(ショールーム)」などの投げ銭サービスで稼ぐ女性の界隈を見ると、「一妻多夫」のようなものが形成されています。

若い女性は男性に比べて圧倒的に価値が高いので、インターネットの新しいサービスの後押しさえあれば、多くの男性に支援されて生きていくということが可能なのです。

これから日本はどうなるのか?

「一夫一妻制」が行き詰まりを見せてはいますが、一方で、「一夫一妻制の時代の倫理」が廃れているわけではありません。

浮気だけはゆるせません。」という価値観・倫理観は、若い世代にも引き継がれています。

一方で、3股・4股疑惑で大批判を受けた人気YouTuberの「はじめしゃちょー」を、多くの女性ファンは全力で擁護しようとするのです。

女性たちの間では、「100番目の女でもいいからはじめしゃちょーのDNAが欲しい」という考えになっているのかもしれません。

もちろん批判している人も多いですが、「はじめしゃちょーなんだから4人くらい彼女がいたっていいだろ。イスラムなら当たり前!」というのが、ごく素朴な感情なのではないでしょうか。

はじめしゃちょーの浮気をキッカケに、若者の意識が一夫多妻に傾きつつあるのかもしれません。

社会的にも、「一夫一妻」では少子化が進む一方だから、ゆるやかな「多夫多妻」に変えていってはどうか、という気運が高まっています。

「一夫一妻制」には、「社会が安定する」というそれなりの合理性があります。

一方で、少子化が進み国民の不安が高まってくるなか、「多夫多妻(一夫多妻)」を開放しよう、という風潮が強くなりつつあることもたしかです。

仮に実現するとしても、「事実上」という形で、ゆるやかにあいまいに進んでいくのでしょう。

これがどのような結果を導くのかは、まだ誰にもわかりません。

10 件のコメント

  • 多妻多夫ですが、昔の農村等では「夜這い」システムのもと、確かに存在しておりました。
    通い婚も「必ず一人の男性と添い遂げる」のではなくて「今の夫と切れたら、また次の男とくっついてオーケー!」「一緒にいる間だけが『夫婦の関係』であるため、二股はザラ」であり、一夫多妻兼多妻多夫な結婚形式だった模様…(汗)
    地域で共同保育ができる。(夜這いのある村は「子供は『両親の子供』ではなく『地域の子供』である、という価値観を共有し、地域ぐるみで子育てをしていた。(ただしプライバシーはなし。)」)
    女系相続(父親が不明でも、母から娘への相続なら「実子だという証明が可能」であり問題にならない)
    地位と財産がない(←重要(汗)財産があると「必ず我が子と判る存在に財産や地位を受け継がせたい!」という欲が出てくる)
    等々、条件が揃えば多妻多夫は可能かもしれません。

  • 多夫多妻制導入提案者です!

    少子化対策やトラブル防止対策にも
    多夫多妻制導入を提案し続けています!
    (場合によっては新たなトラブルを産む)が
    少子化が進めば社会制度は崩壊します

    そうなれば誰も得をする人などいません

    産める人が産み魅力のある男性が残せばいい
    さえない方がさえないのは魅力ある方の責任ではない
    理想や宗教ではなくあるべき形なんです

    どのみち情報化社会では当たり前の事で
    ネットを現実に映せば多夫多妻制なのだから!

  • 多夫多妻制に興味ありですね。
    というのは、一夫一妻制度だと共働き前提の現代では子どもが出来た後の収入に大きな不安があり、理想だけで子どもを作ることはできない。
    また、夫婦のどちらかが不妊であった場合、自分の子どもが欲しくても配偶者外と作ればそれは不倫の子になってしまう。
    性生活においても性欲に大きな差があれば、不満を抱えつつも誰にも言えずに溜め込み苛立つことになりますし、場合によっては不倫に走ってしまうことにもなりえる。

    多夫多妻であれば、収入わある程度維持できるし、不妊の可能性や不倫に及ぶ可能性を下げることができる。

    問題になりえるとすれば、一夫多妻・多夫一妻になった時に遺伝子の偏りが出てしまうこと。孫や曾孫の世代になった時に、近親間の子どもの誕生を防げないことにもなりかねないかと。
    また、多夫多妻制は「自分が選ばれない存在になる」という恐怖感が強く煽られますね~。
    男性は稼ぐ能力とイケメン度と性欲の弱肉強食が強く反映されるし、女性は感情コントロール力と美しさの弱肉強食になりそうですから、1人に大勢が群がることになるでしょうね。

  • 少子化を一夫多妻で解決しようとすると、遺伝子の多様性に危機が生じます。
    どれだけ遺伝子が優秀でも、近親交配が繰り返されれば種としての劣化が避けられません。
    海外でも、人気の精子ドナーの子孫たちが知らずに近親交配をしてしまうという問題が増えてきています。
    特に現代は情報時代なので、ごく少数の遺伝子による寡占というのが起きやすくなります。
    リチャード・ドーキンス風に言うならば、重婚への倫理的抵抗心は遺伝子自身が望んでいることかもしれません。

  • うーん、多夫多妻制にも、色々と問題はあるんだろうなあと。でも、一夫一妻制のよる問題の方が大きいのではないかなと思うんですよね。マクロなところでは、少子化もそうだし、経済の合理性の面や、痴情絡みの犯罪などなど。ミクロな問題では、子育ての悩み、夫婦の不仲、浮気、不倫・・・
    ただ、一夫多妻とか多夫一妻とかは、不公平感強いし、遺伝子の偏りも確かにそうだと思うので、原則、同数で、むやみやたらということを防止するためにも、ある程度は数に制限があっても良いような気はしますが。
    多夫多妻制には、一夫一妻も含まれるから、無理に複数である必要はなく、良いアイデアだと思うのですが、とはいえ・・・倫理観を変えるの簡単ではないだろうから、実現性は低いかもしれませんね。

  • そもそも、資本が集中してることと労働環境がほぼ要因でもある気が…根本原因を解決しないと…

    一夫多妻制だとしたら、資本に比例して一人当たりの娶る妻の数が数百人とかに増えるならまだしも増えて数人と考えると、子供の増加には影響を及ぼさないですかね。信頼関係が低下して治安が悪化する悪影響の方が強くなりそうです

    簡易的に計算するなら、1000万稼いでる人間がどれくらい存在して、その金額で何人の子供を育てられるのか考えればわかりやすいと思いますね。現実を知れます。そもそも人口を保つだけでも、生まれた子供が全員結婚して全カップルが1組あたり2人産んでやっとです。子供を2人ぐらい産むのが基本である国が自由主義を推進すれば人口減少は必然的です。結婚しない人がたくさん増えるんですから。

    複婚が合法化されてもおそらく大多数からは金持ちの道楽にしか見えません。考えればわかると思いますが、男性の資本の集中を善として人口の増加を促す制度であって、つまり男性優位かつ格差社会を善とする制度となるのであまりよろしくないと。さらにいうと資本集中が女性優位になると、複婚による人口増が目的とされる根底が覆されるのでもはや人口減につながりますね

    “平等で自由な”社会を作りたいのなら、一夫一妻制が合理的です。子育て費用を政府がほぼ負担するぐらいするのが理想で、結婚にあたっては労働時間が長いのも問題ですね。まぁ、資本が足りてないのと労働に縛られて子供作れないというのが人口減の全て。政府は会社が派遣制度で人件費削減できるようにしましたが最低限は分散しておかないと子供を作る余裕もなくなります。

    貞操観念的な一夫一妻制が言語の違う国だろうと色々な国で採用されてるのはダーウィンの進化論と同じで、人間の行動原理に対して合理的だとも捉えられるので、その観点では高度に発展した人間社会での一夫一妻制は普遍的制度です。一夫多妻制が成り立つのは、中東やアフリカの男性優位な不平等社会だから成り立つ制度です。この制度自体、一般市民には無縁で貴族のためのものであって、余分な争いを招くだけです。身分の格差を無くそうとする社会や男女平等社会には向きません。

  • 一夫一妻制って結局、独り占め、独占欲なんだよね。
    結婚してても、魅力的な異性に惹かれるのは当たり前にある。その気持ちを自然に行動にすれば不倫。妻には性欲がなくなり、セックスレス、少子化。
    妻も婚外恋愛の楽しさがあるとイライラしない笑
    法律で重婚認めてしまえば、我慢とか、独占欲も持ってても仕方ないとあきらめがつく。
    愛情は独り占めするもんじゃない。日本の婚姻制度見直し賛成。多夫多妻制してみるべき。産める人が産める年齢まで。将来、そのような価値観になる。

  • 2020年から価値観の改革の時代がくる。
    一夫一妻制は簡単にいえば、独占欲。それによって、不輪が悪とされる。少子化対策には、多夫多妻制を法律で認めてしまえばいい。それが人間の本能に近い自然なこと。一夫一妻制と縛るから、お互いストレスが溜まる。妻だけが我慢してるのに、夫はよそで女をつくって楽しんでいる!許せない!となる。妻も楽しめばいい。よそでもっと価値観の合う魅力的な男性に癒されれば、イライラしなくなるよ。この人しかいないって執着するから被害者意識持つ。そろそろ日本の婚姻制度見直しする時代ですよ。

  • みんながみんな一夫一婦制を望んで上手く行くならそれで良し。現実はそうではない。何も一夫一婦制を否定するものではないが、種々の問題が生じ、そのデメリットが莫大な社会損失となっている。一夫一婦制を金科玉条とし、犯してはならない聖域として思考停止になっている現状はいかがなものか。

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